NSAが行なっているサーフィン検定。どんな級があって、どうすれば合格できるのでしょう?
今回はそんなNSAのサーフィン検定(ショートボード編)について、詳しくご紹介します。
サーフィン検定とは?
NSA主催のサーフィン検定は、2020年はコロナウイルスの影響で軒並みキャンセルになっていますが、通常だと毎年全国で10数回行われています。
サーフィン検定の級は1〜5級があり、5級はNSAの正会員になれば受験が免除され4級から受検できます。
検定って、なんだか難しそうだね。
級によってやるべきことがあるから、一つ一つクリアしていけばいいんだよ。
サーフィン検定の内容
それぞれの級の合格に必要な条件をみてみましょう。
5級
先ほどもお伝えしましたが、5級はNSAの正会員になると受検が免除されます。
NSAの会員ではない方は、5級からの受検になります。
5級合格の条件は・・・
・25m程度の泳力があること
・パドリングしてゲッティングアウトできること
・テイクオフしてある程度サーフボード の上に立つことができること
日本サーフィン連盟HP
5級の受検は、まず「25m程度の泳力があること」を見るために、岸からボードを持たないで海に入り泳ぎます。
友達のKちゃんは、泳ぐフリして歩きクロールをしたら合格してたよ。内緒だよ。
泳げることを確認したら、「パドリングしてゲッティングアウトできること」を見るために、ボードを持って岸からゲッティングアウトします。
ある程度沖へ出ると、「戻ってきてくださーい!!」と合図され、テイクオフしてボードに立ち、まっすぐライディングでも岸へ戻ることができれば「合格」です。
スープからのテイクオフでもOKです!!
5級はわりと簡単に合格できるよ。
4級
5級が受かれば、またはNSAの会員なら4級がスタートになります。
4級はいよいよサーフィンの実力を試す第1段階です!!
4級の合格条件は・・・
5級の能力に加えてテイクオフから確実なターンをし、プルアウトできること
日本サーフィン連盟
ここのポイントは、「テイクオフからのターン」と「プルアウト」です。
テイクオフからただ横に行くのではなく、ボトムまで降りることができないにしろ、波のボトム方向へ降りつつ横へライディングすることが必要です。
そして、プルアウトは「ライディングをやめて、波の裏へ戻る」テクニックのことです。
このターンとプルアウトはサーフィンの基本のテクニックで、これから上達してボトムターンやリップアクションを入れるための基本のキです。
また、プルアウトは危険回避のためにも必要なテクニックなので、絶対に身につけるべきサーフィン技術です。
4級を合格するためにはターンとプルアウトを一連の動作として1本の波でやってしまってもOKです。
ビギナーサーファーさんはまず、ここをめざそう!!
3級
サーフィン検定を受けるサーファーにとってまず最初に来る壁が「3級」です。
3級合格の条件は・・・
・テイクオフからレールを使ったターンで加速できること
・カットバックもしくはリエントリーができること
日本サーフィン連盟HP
え!!なんかいきなり難しい!!
まずは4級でできるようになったターンをライディングテクニックとして使うことができているかがみられます。
「ターンで加速」とありますが、何かしらのアクションをするときにはある程度のスピードが必要なので、次の項目の「カットバック」「リエントリー」ができれば「ターンで加速」もできていることになります。
ある程度「ターンで加速」できていないと、カットバックやリエントリーを完ぺきにするのは難しんだよ。
ターンの練習に加えて、カットバックやリエントリー、ロールイン、ローラーコースターの練習をすることで、「ターンで加速」できて「カットバック」「リエントリー」ができるようになれば合格が近くなります。
このターンからのアクションは一連の流れでできるテクニックなので、カットバックだけを練習するのではなく、ターンを意識して練習するといいと思います!
とにかくターンはどんなサーフィンをするにも1番大事なテクニックだからね。
自分ではカットバックやができてると思っていても、カットバックのレールトゥレールができ、失速しないことが大切です。
リエントリーもボトムターンが審査のポイントになるので、浅いターンからのリエントリーは不合格なることがあるので注意しましょう!!
他にドルフィンスルーができることも必須条件です。3級を受検するレベルならできて当たり前ですよね。
3級でつまづくいて心が折れてしまうことが本当に多いですが、ここを乗り越えられるとサーフィンがグッと上達できますよ!!
2級
3級の壁を乗り越えると、次なる壁はまたまた大きな2級です。
2級の合格条件は・・・
フリーライディングで、スピード、パワー、フロー、コントロールなどをジャッジクライテリアに沿って審査する。
その日のコンディションに合わせたグッドスケール(6.0ポイント以上)に入るライディングができることが合格の基準となる。
日本サーフィン連盟HP
なんだか本格的で、合格できる気がしなくなってきたよ・・・
2級となると、基本的なサーフィンテクニックを自分のモノにして、波に合わせたライディングができることが求められます。
ここでポイントとなるのが、「その日のコンディションに合わせた」という言葉。
波が良い日だと良い波での6.0以上のライディングを、波が悪い日でもその波での6.0以上のライディングができることが条件となります。
波が良いから合格しやすい、波が悪いから合格しにくいというわけではないんだよ。
サーフィン検定を何度も受検してきた経験からすると、波が良いときはよりパーフェクトなライディングを求められる感じがあります。
波が良いからこそ、6.0以上のポイントを出すライディングはクォリティの高いものが求められています。
波が悪くても、検定の前にどのようなライディングをすれば6.0以上のポイントがもらえるかということを説明されるので、ジャッジが求めるライディングをすることが必要です。
ここをクリアすれば上級者サーファー!!
難しいけど、がんばってみよう!!
1級
ついに最終ステージの1級。
1級の合格条件は・・・
フリーライディングで、スピード、パワー、フロー、コントロールなどをジャッジクライテリア(基準)に沿って審査する。
2級以上の積極性、波を見る能力、ポジショニングなども審査の対象となる。
その日のコンディションに合わせたエクセレントスケール(8.0ポイント以上)に入るライディングができることが合格の判断基準となる。
日本サーフィン連盟HP
な、何やれば合格できるの??
ここまでくると具体的にコレという項目はなくて、とにかくジャッジに「素晴らしい(エクセレント)!!」と思わせるライディングが必要です。
ジャッジが「おお!!」っと思うような、心を奪うようなライディングができればいいね。
そこまでの感動がなくても、「この波でこんなライディングができるなら・・・」とライディングテクニックで合格できるパターンもあるよ。
この場合は、検定中に何本かライディングして、総合的にみて判断されることがあります。
絶対ではないけど、1本のライディングで8.0以上を出さなくても、何本かのライディングを見たジャッジの総合的な判断で合格できることもあるんだよ。
サーフィン検定の流れ
サーフィン検定はどのように行われるのか、検定日の流れをご紹介します。
⒈受付 検定料の支払い(¥2000) ⒉検定 合格の場合→認定料の支払い(¥3500) 不合格で再受検する場合→検定料の支払い(¥2000) ⒊認定証が届く
ザックリいうとこんな感じです。
具体的にみていきましょう。
受付
NSAのホームページで検定のスケジュールを確認し、直接会場へ行きましょう。
事前の予約や申し込みはなく、会場での受付になります。
検定料を支払うと、受検者カードをもらいます。そのカードに受検級、受検ヒート番号、ゼッケンカラーが書かれているので、自分がどこのポイント(場所)で、いつ(何時から)ヒートなのかを確認しましょう。
ヒート
各級で別々にヒートが行われ、1ヒート15分で行われます。マキシマムウェーブはその日のコンディションしだいですが、6から8本と設定されています。
自分のヒートの30分から1時間前には自分が入るポイント(場所)の波を確認しておきましょう。
自分のヒートの前のヒートが行われている間に、ジャッジから合格のためのポイントの説明があります。
質問があるときは、積極的に質問しましょう。
ドキドキして、何やったらいいのかわからなくなってきたよ。
せっかくのチャンスだから無駄にしないように、わからないことはちゃんと聞いてからヒートに臨むようにしようね。
1ヒート3〜5人で行われます。時間は限られているので、積極的に波に乗りましょう。
大会と違って同じヒートの人たちはライバルじゃなくて同志。
一緒に合格しましょう精神で、焦らずに、落ち着いてね。
合格条件のライディングができたら、ヒートの途中にアナウンスされます。
「ゼッケンレッドの選手ー!合格でーす。海から上がってくださーい!!」
このアナウンスが聞けたらヒートの途中でも海から上がりましょう!!
ヒート中に合格が聞けたらうれしいなー!
ヒート中に合格のアナウンスがなくても、気を落とす必要はありません。
ヒート後の受検カード返却のときに、検定のフィードバックをしてもらえます。
このときに合格を伝えられることもありますよ!!
受検カードを返してもらうまでドキドキなんだよ。
もし、不合格だったら・・・
フィードバックのときに、「どうして不合格だったのか」「合格には何が足りなかったのか」をしっかり聞きましょう。
これが次回までの課題になります。
しっかり練習して、次の検定に臨みましょう!!
そして、もし「おしい!!できてるんだけど、あとこれだけやればよかった・・・」のようなフィードバックがあれば、当日に再受検するのもいいでしょう。
緊張がほぐれて、2回目はいいライディングができるかもしれません。
2回目の受検はスケジュールによってはできない場合もあるので、スケジュールをよく確認してくださいね。
認定手続き
合格のハンコが押された受検カードを持って受付へ行き、そこで認定料を支払います。
もし不合格の場合は、受付に行く必要はありません・・・
これで検定日のスケジュールは完了。
合格したら、認定証が届くのを待ちましょう!!
サーフィン検定を受けるメリット
サーフィン検定を受けるメリットは、ただ単に級が欲しいからというだけではありません。
いくつかご紹介します。
サーフィンの実力がわかる
客観的に自分のサーフィンを見てもらえるので、本当の自分のサーフィンレベルを知ることができます。
思ったより実力が低いことがわかったよ・・・。
もっと練習しようっと。
サーフィンの目標ができる
何も目標がなくサーフィンをするよりは、何か目標があったほうがより早くサーフィンが上達します。
「ただ波に乗るのが楽しい」というのもいいですが、上達して、いろいろな技ができるようになるとさらにサーフィンが楽しくなります。
サーフィンの上達のために検定合格を目標にするのもいいですね。
NSAの大会に出てポイントがもらえる
大会に興味がない人はスルーで・・・
NSAの大会には成績に応じてポイントがもらえます。
級が上なほど高いポイントがもらえるので、ポイントランキングの上位に入りやすくなります。
大会での結果を出すこと、ポイントランキングの上位に入ることも、サーフィンの練習のモチベーションになるので、意識してもいいかもしれません。
5級受けるならNSAの会員に登録した方が得!?
ぶっちゃけ、5級を受検するのは面倒です・・・
そして、5級の検定料は¥2000、合格したら認定料が¥3500なので、最低でも合計¥5500かかります。
NSAの正会員の申請料が¥5000なので、金額的にもお得。
オススメは、大会に出なくてもサーフィン検定を受けるなら、NSAの会員登録をすることです。
ビギナーサーファーさんは、4級合格からめざしてみましょう!!
まとめ
サーフィン検定はサーフィンのレベルを知ることができ、今のレベルで練習すべき内容を知るきっかけにもなります。
めざす級の合格には大変なこともありますが、その結果、合格すると嬉しさはとても大きいでしょう!!
ぜひ、レベルアップして級の合格をめざしてみましょう!!